スタッフブログ

ご報告

 この場を借りてご報告をさせていただきます。

 

 わたくし、松村 崇史は2010年3月8日(月)より1年間、神奈川大学体育会サッカー部を離れニュージーランドにて生活することになりました。

 

 振り返れば2000年4月、神奈川大学に入学し体育会サッカー部の門を叩いてから10年が経とうとしています。その間、選手として、学生コーチとして、そしてコーチとして神大サッカー部に携わって参りました。当初、こんな未来は想像できませんでしたが、徐々に誇りと自覚が芽生えてきました。そして自分の中で次第に一生をかけて取り組みたいものとして確立されるようになりました。自然と「将来は神大サッカー部を背負って立ちたい!」と思うようになりました。その想いは今も変わりません。

 ただ、それと同時に自らの経験値に対する懸念や不安も消すことはできませんでした。ろくに社会人としての経験もない。ザブさん(大森監督)のように学生に説けるほどの経験はもちろん、テツさん(木村コーチ)のようにプロ選手としての経験もない。ましてやお二人のように選手としての華々しい活躍や経験、記録もない。そんなちっぽけな男が将来的に神大サッカー部の学生に何を伝えられるんだろう・・・。そんな気持ちが心の奥底に少なからず生まれていたのです。

 また、一方でこんな気持ちも持ち続けていました。『将来のために経験値を積むことは必要だが、現在の神大サッカー部の環境を顧みるとスタッフが1人欠けたらまずい。残りのスタッフの負担が倍増してしまうし選手達にも満足できる環境を提供できなくなる。だから今は離れることはできないんだ・・・』今思うとそうやって自らを納得させようとしていたのかもしれません。

 

 しかし、時は経ち神大サッカー部も変化してきました。当時の環境に比べれば現在はだいぶ環境が整ってきたと言えるでしょう。後輩もスタッフとして携わってくれるようになりましたし、各人の意識・意欲も向上してきました。やはり県リーグから関東リーグに昇格し、関東2部で優勝を果たし関東1部で戦うことによって組織として成長していることは間違いありません。おそらく今後も上昇カーブを描いていくことは可能でしょう。もちろんその中の一員としてみんなと一緒に成長していくことも可能ですし、漠然とそうなるだろうなという感覚でいました。

 そんな時、ザブさんが言ってくれました。「まっちゃんは将来必ず神大サッカー部を背負って立つ人間だし、そうならなきゃいけない。そのためだったらいろんな経験積んできていいんだぞ。別に1年、2年いなくたってその間はオレたちがなんとかする。まっちゃんがでっかくなって帰ってくる場所は守っておいてやるから。」この一言で一気に解放されました。と同時に様々なこと(自分のこと、家族のことetc.)が重なり「今しかない!今しか行けない!これは神様が行けって言ってるんだ!」そう思ったのです。それが2009年の8月のことでした。

 

 それからはいろんな方に助けてもらいながらニュージーランド行きの準備を始めました。なぜニュージーランドなのかと言うと、単純につてがあるからです。ニュージーランドのサッカーアカデミー、WYNRSの子どもたちが日本遠征に来た時にお手伝いをさせてもらった縁もあり、この事を相談すると快く受け入れの準備をしてくれました。

 ニュージーランドではWYNRSで子どもたちへのコーチングを学びます。もちろん会話は英語なので英会話も勉強しなければなりません。不安もありますが、今はワクワク感でいっぱいです。また、実際に選手としてプレーすることも勧められています。チームも紹介されていますし、こんなチャンスは滅多にないのでトライしてみようと思います。これ以外にも様々なことにチャレンジし、自分磨きをしてきたいと思います。時には失敗することもあると思いますが、くじけずにチャレンジし続けることが目標です。失敗も成功も今後の人生にとって大きな財産になるはずです。

 とは言え、たかだか1年間という短い時間です。限られた時間の中でいかに成長できるのか。自分でも非常に楽しみです。時間が限られているからこそ、どんなことにも積極的に取り組みたいと思っています。仕事、勉強、遊び・・・全力で取り組み、様々なものを吸収してきたいと思います。1年後、どんな経験をしてどんな顔つきで帰ってくるのか・・・ご期待下さい(笑)

 

 最後に。元フランス代表監督ロジェ・ルメールの言葉に『学ぶことをやめたら教えることをやめなくてはならない』という指導者に向けた格言がありますが、まさにその通りです。神大サッカー部の指導者として生きていく以上、学ぶことをやめるわけにはいきません。自らを成長させるべく、旅立ちます。

まっちゃん